ミッドセンチュリーとは何なのか？歴史から家具選びまで解説します！

2023.11.20

お役立ちコラム

「ミッドセンチュリーデザイン」という言葉を耳にしたことがある方は多いでしょう。
しかしながら、どのようなデザインで、どこの国が発祥の地であるか、詳しくはわからないという方もいらっしゃるのではないでしょうか。
この記事を通して、ミッドセンチュリーの歴史的背景から、その特徴、さらにはそのデザインに合う家具選びのコツについても解説します。
ミッドセンチュリーの世界へ、一緒に足を踏み入れてみませんか。

◻︎ミッドセンチュリーの起源と歴史とは？

ここではミッドセンチュリーの歴史について解説していきます。

＊戦後のアメリカとミッドセンチュリー

1945年、第二次世界大戦が幕を閉じた後、アメリカは経済的にも文化的にも新たな時代の幕開けを迎えました。
この時代のアメリカは、戦勝国として、また自国が戦場とならなかったことから、世界経済の半分以上を占めるほどの力を持っていました。
この繁栄の背景には、戦時中に軍需産業が開発した新しい技術や素材が一般にも広まり、多くのデザイナーたちがそれらを活用しました。

＊新素材とデザイナーたち

プライウッドやFRPといった新素材は、イームズ夫妻やエーロ・サーリネン、ジョージ・ネルソンなどのデザイナーたちによって家具に応用されました。
特にイームズ夫妻が開発した「レッグスプリント」は、新しい成型技術を用いて作られ、その技術は後に家具設計にも大いに活かされました。
このようにして、ミッドセンチュリーのスタイルは、新しい素材とデザイナーたちの創造性によって形成されていったのです。

＊広がるニーズと受容

戦後、帰還兵たちが家庭を築き始めると、住宅や家具へのニーズが急増しました。
ミッドセンチュリーのスタイルは、このような社会背景を反映して、アメリカ国内で広く受け入れられていったのです。
新しい素材とデザインが組み合わさり、多くの人々に愛されるスタイルとなったのです。

◻︎ミッドセンチュリーの雰囲気を演出する特徴とは？

ミッドセンチュリーの魅力を最大限に引き出すためには、特定のポイントに焦点を当てることが重要です。
このセクションでは、その3つのポイントについて解説します。

1.配色に気を付ける
色は空間に命を吹き込む魔法のような要素です。
ミッドセンチュリーのスタイルでは、赤や黄色といった活気のある色がよく用いられます。

しかし、その色彩の選び方には独自の哲学があります。
ビビットな色はアクセントとして効果的ですが、全体のバランスを崩さないように、基調となる色はシンプルに保つべきです。
ダークブラウンでレトロな雰囲気を出すもよし、白で軽やかな印象を与えます。
このように配色の選び方一つで、空間が持つストーリーが変わるのです。

2.デザインテイストの一貫性
ミッドセンチュリーは、北欧やモダンなど、他の多くのスタイルとも相性が良いです。
しかし、その多様性が仇となり、テイストが散漫になることもあります。
一貫性を保つためには、同じデザイナーの作品を選ぶ、あるいはテイストを2つ程度に絞ると良いでしょう。
例えば、イームズ夫妻の作品を中心に選ぶことで、空間に流れる美学が一体感を持つようになります。

3.曲線デザインを活用する
ミッドセンチュリーの家具は、しばしば曲線を取り入れたデザインが多いです。
この曲線は、空間に柔らかさと温かみをもたらします。
特に、イームズチェアなどの曲線美は、そのスタイルの象徴とも言えるでしょう。
曲線を活用することで、硬直した空間に流れとリズムを与え、居住者と訪れる人々を心地よく包み込むのです。

◻︎ミッドセンチュリーで選ぶべき家具とアイテムとは？

家具とアイテムの選び方は、ミッドセンチュリースタイルの成功を左右する重要な要素です。
このセクションでは、そのスタイルにふさわしい家具とアイテムについて解説します。

1.ローテーブル
ローテーブルは、ミッドセンチュリースタイルにおいて中心的な存在です。
木目調のテーブルはもちろん、ガラス天板も一考に値します。
ソファとの色味や素材を合わせることで、空間に統一感が生まれます。
多くの選択肢があるからこそ、自分の好みに合った一点を見つけるのが楽しい瞬間でもあります。

2.ソファ
ソファは、部屋の雰囲気を大きく左右するアイテムです。
角ばったデザインや四脚タイプのソファがミッドセンチュリーらしい雰囲気を演出します。
定番のグレーやブラックも良いですが、オレンジやイエローといった明るい色も取り入れてみてはいかがでしょうか。
色の選び方によって、部屋の印象は大きく変わるでしょう。

3.チェア
スペースが許すならば、脚のついたチェアもおすすめです。
特にイームズ夫妻が手掛けたシェルチェアは、多くの色で楽しめます。
このようなチェアは、空間にアクセントを加えるだけでなく、機能性も兼ね備えています。
選ぶ色やデザインによって、部屋の個性が際立つのです。