住宅雑誌やホームページでも当たり前に出てくる「無垢床」。
いまや人気の素材のひとつになっていますが、どのようなものか皆さんご存じですか。
聞いたことはあるけど実はよくわからない、もしくはメリット・デメリットが知りたいという方も多いのではないでしょうか。
今回は家づくりの無垢材に関することを紹介します。
□家づくりで無垢材のメリットとは
無垢の家とは、木をそのまま切り出した天然の材である「無垢材」をメインに使った住宅のことを指します。
無垢材は化学物質を必要としないため、日本をはじめ、世界中で古くから親しまれてきました。
では、無垢材のメリットにはどのようなものがあるのでしょうか。
1.木材本来の味を楽しめる
自然から切り出した木材をそのまま使用しているため、木の本来の味わいを楽しめます。
決して、同じ裁量は存在せず、唯一無二の素材を長く楽しむことができます。
木そのものの香りを放ち、お気に入りの香りの木材を見つければ、自宅に居ながら森林浴をしているかのような心地よい暮らしが実現できること間違いなしです。
2.調湿作用
無垢材には調湿効果があり、室内の水分を吸収したり放出したりする働きがあります。
年間を通して室内の温度を一定に保つ効果があり、梅雨のジメジメや冬場の乾燥を和らげられることが魅力的です。
湿気の多い夏場でも、素足でさらりとした快適に過ごせます。
3.心地よさ
自然の天然木ですから、フローリングにしても素足でも肌触りの良い感触がポイントです。のんびりと心地よく室内で過ごせます。
4.経年変化を楽しめる
無垢材は、時間の経過とともに、色合いが徐々に変化してきます。
種類によって、変化の仕方は様々で、次第に色が濃くなっていくもの、木目が際立ってくるものなどがあります。
施工したばかりの真新しい状態も美しいですが、年月を重ねることに出る味わいある姿も感じることができ、より愛着が湧く自宅になるでしょう。
□家づくり無垢材のデメリットとは
1.費用がかかる
無垢材は加工や施工に手間がかかるため、複合フローリングと比較して費用が高くなりやすいです。
ただし、木材の種類や仕上げ、使用する面積によっても費用は大きく異なります。
複合フローリングにも種類がたくさんあるため、無垢材だからといって必ず高額になるとは限りません。
ぜひ一度調べてみた上でご検討ください。
2.板が反る
メリットで紹介した調湿作用があるため、湿気を吸湿したり放湿したりと膨張と縮小を繰り返すため、板が反ったり、割れるケース、床鳴りがすることもあります。
このケースは稀なので、滅多に心配しなくて良いでしょう。
3.水や汚れに弱い
水をこぼした場合、決して水拭きしてはいけません。
無垢材の床は、乾いた雑巾や布などで拭くようにするのが最善策です。
また、水に弱く、放っておくと水ジミができてしまいます。
クレヨンや絵の具などで色がついても同じです。
お子さんがまだ小さい場合は気を付けておきましょう。
□無垢材を使うときに知っておくべきこととは
1.変形があること
天然の木材は水分を含んでおり、施工した後も環境に合わせて水分を吸ったり、放出したりします。
その関係で、無垢材は微妙な変形を繰り返します。
無垢材は、加工の過程で乾燥させてあるものを使うとトラブルを抑えられます。
工業製品のように「ずっと同じ見た目」ではないことを覚えておきましょう。
2.見た目のばらつき
自然素材ゆえ必ず全部揃っている訳ではありません。
樹種の中でもグレードがあり、芯材を使ったものは見た目が良いとされグレードが高くなります。
逆に、辺材を使ったものはグレードが下がりますが、素朴な感じを逆に好む人もいます。
素材は様々あるため、自身がお気に入りやこだわりのあるものを使用しましょう。
3.避けるべき場所
キッチン、トイレには無垢材を使用しないようにしましょう。
キッチンの油汚れや洗剤汚れは無垢材にとって大敵です。
放置するとシミの原因にもなってしまいます。
加えて、油汚れも、無垢材の中に浸透してしまうのでなかなか落とすことが難しいです。
トイレは、尿の中に含まれる微量のアンモニアが無垢材の中にしみ込んでしまい、シミの原因になりますし、何よりニオイがいつまでも取れません。
便器周りの結露も、床のシミの原因になるでしょう。
4.お手入れポイント
通常は乾拭きや掃除機でホコリを取ります。
汚れが付いたときは薄めた食器用中性洗剤で拭く、その後、必ず水拭きをして洗剤成分を取り除くことで汚れが落とせます。
余分な水分も乾拭きでふき取っておくと効果的です。
使用してはいけないものとして、アルカリ・酸性の薬品、化学薬品を含ませたモップなどがあるため、掃除の際は注意が必要になります。
□まとめ
無垢フローリングの最大のメリットは質感の良さ。
見た目の良さはもちろん、やわらかく温かみのある心地よい足ざわりは、大きな魅力。
木そのものの特徴である膨張性、収縮性、反りなどの特徴が、無垢フローリングでは他のフローリングと比べて出やすくなります。
取り入れる際には、メリットとデメリットをよく考慮した上で取り入れましょう。
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