今現在、年代を問わず、幅広い層に支持されている平屋の住まい。
必要なものだけを採り入れた、おしゃれでコンパクトな設計とワンフロア動線の利便性、自然や家族とゆるやかにつながる開放的な空間が人気のポイントです。
今回は、コの字の間取りのメリットやデメリット、間取りを考える際の注意点を解説します。
□平屋の間取り「コの字」メリットやデメリットとは
メリットの1つ目は、開放的な間取りが作れることです。
コの字型の間取りは、建物の一部を凹ませた形状で、屋内に自然の光や風を取り込みやすく、外からの直接的な視線を遮りながら、開放的な庭やテラスを設けることのできる形状です。
建物や塀でコの字に囲まれた空間は、屋外でありながら室内からの出入りもしやすく、セカンドリビングや多目的スペースとして昼夜問わず自由に活用できます。
2つ目は、中庭を作れることです。
コの字のスペースを活かして、子どもの安全な遊び場ができます。
中庭部分をリビングやキッチンから見えるようにすると、親御さんの目も行き届きやすくなります。
また、中庭は3方の各面に窓やドアをつければ出入りが可能です。
リビングとつなげればアウトドアリビングとして、洗面脱衣所とつなげれば洗濯物干し場として中庭を活用できます。
使い勝手の良いように間取りを考えてみるのも良いでしょう。
3つ目は、スペースの確保です。
中庭部分を駐車場として利用するのも便利です。
コの字になっている中庭は、一辺が外と繋がっているので、横幅が3~3.5メートル確保できれば車が停められます。
急な来客や、子どもの成長で駐車スペースを増やしたい時は、中庭の利用を検討してみましょう。
常時駐車場として利用する場合は、屋根を取り付けることも可能ですが、材質や色味によっては、部屋への光が遮られるので注意が必要です。
デメリットの1つ目は、生活動線が長くなることです。
間取りがコの字型だと、端から端まで行くのに余計な距離が必要になり、生活動線が長くなりがちです。
最短ルートは中庭を通る経路ですが、わざわざ外に出る必要があるため、靴の脱ぎ履きが面倒になるデメリットもあるでしょう。
2つ目は、広い土地の確保です。
2階建てと比較すると、建築面積が大きくなるので、広い土地の確保が必要です。
平屋は、2階建てに比べると建築面積が大きくなる傾向にあります。
建築面積は建ぺい率によって条件が決まっているため、2階建てと比較すると平屋の方が広い土地が求められます。
□平屋「コの字」間取りの注意点とは
1つ目は、費用が高くなる傾向にあることです。
理由としては、真四角の平屋と比べて凹凸が増えるからです。
複雑になると、その分費用が増すため、素材や設備を長い目で検討する必要があります。
デザイン重視ではなく、耐久性や使い勝手に配慮した工事の方が、将来のメンテナンスにも有利です。
2つ目は、水はけの悪さです。
中庭は、三方を建物に囲まれているので、どうしても中庭に雨水が溜まりやすくなります。
水はけが悪い中庭だと、集中豪雨のせいで、中庭がプールのような状態になることも考えられます。
リスクを回避するためには、中庭に溜まった水を外に逃すための排水設備を設ける必要があります。
3つ目は、生活動線を意識した間取りづくりです。
コの字の平屋はおしゃれな住宅であるため、見栄えやデザインばかりを意識してしまう方が多いです。
ただし、忘れてはならないのが、住みやすさが最も重要なポイントであることです。
生活動線を考えた間取りでないと、行き来が面倒となり、家事もしにくい部屋となってしまいます。
長く住む住宅ですので、イメージして間取りを考えましょう。
□平屋「コの字」以外の間取りとは
コの字以外の間取りにもいくつか候補となる間取りがあるのでいくつか紹介します。
1つ目は、ロの字型です。
ロの字型住宅の中庭は、中庭の四方が住宅で囲まれている形で、プライバシーを重視したい人に向いています。
間取りの自由度は、コの字型よりもやや下がる傾向です。
2つ目は、L字型です。
L字型のメリットは、変形地にも対応しやすい点です。
複雑な土地に正方形や長方形の建物を建てようとすると、土地を有効に活用するのが難しいのですが、L字型住宅なら土地を最大限に活用できます。
3つ目は、I字型です。
平屋の形状の中では、一般的なスタイルがI字型です。
横に一直線に広がる長方形の形をしており、シンプルなつくりが特徴です。
建物の形がシンプルなため、間取りもつくりやすく、視野の広がる空間もつくりやすいでしょう。
家族でワイワイ過ごせるコミュニケーション住宅なら、I字型の平屋はとても適しています。
□まとめ
今回は、コの字の間取りのメリットやデメリット、間取りを考える際の注意点を解説しました。
コの字型の平屋は、魅力的な外観や間取り、プライベートな空間を実現できます。
その一方で、プライバシーが保ちにくく、間取りをしっかりと考えなければ、住みにくい環境にもなりかねません。
津山市、勝央町周辺で、コの字型の平屋を検討している方は、当社までお気軽にご相談ください。